ビジネス

マラソン銀メダリストの足元にアシックス「メタスピード」!パリ五輪「シューズ戦争」で“ナイキの厚底”への対抗プロジェクトがついに結実

出場ランナーの足元に目立った「鮮やかなイエロー」

 8月10日に本番を迎えたパリ五輪の男子マラソンでは、遠目にも鮮やかなイエローの「メタスピード」を着用する選手の多さがわかった。一時はナイキに独占された市場をアシックスは少しずつ奪い返していた。大手スポーツメーカーの営業担当者が言う。

「今回の五輪の男子マラソンでは、ナイキの厚底シューズを武器に世界新記録や非公式記録ながら“2時間切り”を打ち立てた五輪2連覇中のキプチョゲ(ケニア)が早くから脱落。“時代の変化”を象徴するレース展開となりました。

 選手だけでなく、シューズも“時代の変わり目”を迎えている。五輪史上最も過酷なコースといわれたレースを制したトラ(エチオピア)が選んだのはアディダスのシューズ。そして、銀メダルのアブディ(ベルギー)が履いていたのがアシックスのメタスピードでした。アブディは東京五輪と2022年世界陸上で銅メダルを獲得し、パリ五輪に向けてアシックスと契約した選手でした。頂上まではあと一歩でしたが、アシックスのアスリートが表彰台の2番目に立ち、ナイキに一矢報いた」

 女子マラソンでは、アシックスのメタスピードを履いて今年1月の大阪マラソンで19年ぶりに日本記録を更新した前田穂南に期待がかかったが、右大腿骨疲労骨折のためレースを欠場。とはいえ、女子マラソンでも途中までの先頭集団にはアシックスのシューズを着用する海外選手が目立ち、数年前には考えられないほどの“日の丸ブランド復活”を印象づける結果となったのは間違いないだろう。

次のページ:男子バレーも、男子バスケット・河村勇輝も

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。