男子バレーも、男子バスケット・河村勇輝も
「陸上競技だけでなく、パリ五輪の試合会場ではアシックスのイエローシューズに注目が集まっていました」と話すのは、スポーツジャーナリストだ。
「男子バレーボールチーム、男子バスケットの河村勇輝がアシックスのイエローシューズでしたし、サッカーでも履いている選手がいた。五輪での結果は、今後のシェアにも影響してくる。陸上で言えば、年明けの箱根駅伝やニューイヤー駅伝でのシェアがどうなるかに注目です。2021年の箱根駅伝ではナイキ一色となり、“シェアゼロ”の屈辱を味わったアシックスだが、ようやくここまで戻ってきた感がある」
前出の大手スポーツメーカーの営業担当者は今大会を振り返りながらこう話す。
「パリ五輪では日本のお家芸の体操やレスリングで金メダルラッシュとなったが、多くの人が驚いたのはフェンシングの強さでしょう。男子フルーレ団体、男子エペ個人で金メダルを獲得し、男子エペ団体では銀メダル、女子フルーレ団体、女子サーブル団体も銅メダルを獲った。
中継で面白かったのは選手たちがアシックス、ナイキ、ミズノ、デサント、アディダスと様々なブランドのシューズを履いていたこと。各社ともフェンシングの専用シューズは開発していないのです。競技人口が少なく市場規模としては期待できないかもしれないが、これだけ強いと宣伝効果は大きい。今後、各社による争奪戦がスタートするのではないか」
パリ五輪を経て、日の丸メーカーもさらなる進化を目指すことになる。もちろん、マラソンシューズで表彰台の「C=頂上」を目指すアシックスの戦いも続くことになる。