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《推定年俸1億円で納税額は1.2億円?》槙原寛己氏が指摘する「桑田真澄の年俸は公称より高かった」説は本当か 1998年の“逆転現象”を解き明かす

現役時代の桑田真澄のピッチング(時事通信フォト)

現役時代の桑田真澄のピッチング(時事通信フォト)

桑田の納税額が2人を上回った背景に“年俸以外の収入”

 この槙原の推測は当たっているのだろうか。「桑田の納税額が2人を上回っていた理由は年俸以外にあるのでは」と前出のスポーツライターは分析する。

「桑田は1996年1月にスポーツ用品メーカーの『ナイキ』と契約を結んでいます。その額は、成績に応じた出来高制を含めて推定1億円と報じられました。CM出演やPR活動も盛り込まれていたためで、当時としては異例の額です。ただ、この年はリハビリ中で、一軍で投げていない。そのため、出来高払いは発生しないですし、CMやPRの活動もしていないので、あまり入金されなかったのでしょう。復活した翌1997年に10勝を挙げ、ナイキのCMにも出ている。おそらく、その振り込みが1998年にあり、納税額が一気に増えたと推測されます」

 仮にそうだとすれば、巨人からの推定年俸とナイキ契約料は合わせて2億円になる。それでも、納税額1億2681万円は多過ぎるように見える。

「桑田は当初、ナイキと2年契約を結んでおり、1998年に契約を更新しています。その時に再契約金か、ギャラのアップがあったのかもしれません。桑田の復活劇は感動的で、CMの効果も大きかったでしょうからね」(前出・スポーツライター)

 1998年、槙原はシーズン途中に抑えに転向。6勝4敗18セーブを記録している。優勝はできなかったが、抑え不在に泣いていた長嶋茂雄監督を救っている。この年、桑田は防御率4.08ながら打線の援護もあって、16勝5敗とリーグ2位の勝ち星を挙げた。このオフ、2人は推定年俸2億1000万円で並んでいる。以降、槙原が2001年限りで引退するまで、桑田は推定年俸で上回っていない。

「1998年以降の納税額では桑田が勝っていますが、ナイキとの契約など巨人の年俸とは別の収入が多かったからでしょう。こういうお金の話は誰もが気になりますけど、なかなか言えません。槙原は自分の微妙な心理を正直に打ち明けながら、笑いを交えながら話していた。引退から23年経っても、解説者やタレントとして引っ張りだこになる理由が垣間見えました」(前出・スポーツライター)

 実際のところ、桑田の年俸は推定通りだったと思われるが、現役の時に槙原がそれを知っていたら、ピッチングに良い影響が出たのだろうか。槙原の心境やいかに。

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