投資情報会社・フィスコが8月19日~8月23日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は下げ渋りか。米インフレ鈍化が鮮明だが、景気減速懸念は払拭され、9月以降の大幅利下げを想定したドル売りは緩慢に。世界的に株価が持ち直し、リスク選好の円売りが見込まれる。直近発表の米生産者物価指数(PPI)と米消費者物価指数(CPI)は前回から低下し、インフレ鈍化が顕著になったが、直近の小売売上高と新規失業保険申請件数は予想よりも強く、直近の弱い雇用統計を受けた減速懸念は後退。
一方、8月21日に公表される連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨がハト派的な政策スタンスだった場合、リスク選好的なドル買いは縮小する可能性がある。さらにFRB当局者がジャクソンホール会合で緩和に理解を示す見解を表明すれば、年内2回以上の利下げを想定したドル売りが増える可能性がある。
【FOMC議事要旨】(8月21日公表予定)
FRBは8月21日、7月30-31日開催のFOMCの議事要旨を公表する。市場観測に沿ったハト派スタンスなら早期・大幅利下げ観測により、ドル売り要因に。
【ジャクソンホール会合】(22-24日開催予定)
米カンザスシティ連銀がワイオミング州ジャクソンホールで毎年開催する年次総会。「金融政策の有効性と伝達の再評価」がテーマで、米9月利下げが示唆されるかが焦点となる。