全国的に過酷な暑さが続いている今年の夏。全国のパチンコホールの組合である全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)では、エアコンが効いたパチンコホールを酷暑の避難場所として高齢者に提供する取り組みを行っている。「暑い日はお近くのパチンコ店へお気軽に涼みに来てください!」というコピーのポスターも作成され、全国各地のパチンコ店へ協力を呼びかけている。
デパートや図書館など、冷房が効いた公共の施設は、以前から暑さを避ける休憩場所としても利用されてきた。パチンコホールでも“避暑”に訪れる人は以前からいたが、最近はより休憩しやすくなっているという。パチンコ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏が話す。
「大規模な店舗では、ホール内に休憩スペースを設けるケースも多く、パチンコを打っている合間に休む人がいたり、友人が打っている間にそこで待っていたりなど、いろいろな活用がされていました。パチンコは打たないでただ涼みにくるという人もいますが、かつてのパチンコホールはたばこ臭いイメージも強く、それで避けられている側面もありました。
それが2020年4月1日から改正健康増進法が全面施行されたことで、パチンコホールでの分煙化が進み、多くのホールではたばこ臭さが解消されています。以前はホールに入るだけで着ている服がたばこ臭くなってしまうこともあったのですが、いまはそういった状況はなくなっています。
一方で、騒音についてはまだまだ難しい部分もあります。ホールによっては休憩スペースとパチンコ台の島との間にパーテーションを作るなどして、休憩スペースでの騒音軽減を図っているところもありますが、そうではないホールも多い。騒音が苦手だからパチンコホールに近寄らないという人は、いまでも少なくないでしょう」