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【女子大の苦境と挑戦】白百合、フェリス、清泉、東洋英和…名門女子大が定員割れの衝撃 かつての短大のように淘汰されるのか

いまや女子大の学生もほとんどが総合職で就職

 10年ほど前に、都内の難関女子高校を取材した時は、教頭が「“早慶に落ちたら女子大に行くように。教育の内容も就職もいいから”と指導をしている」と話していた。

 当時はまだ大企業の一般職や、地域総合職という「総合職の仕事をするが転勤がない」という枠での女子の採用が多かった。その「女子特有の採用枠」の求人が女子大に集まったので、女子大は大企業への就職が好調だった。

 その頃に白百合の学生に話を聞くと、金融機関の一般職か地域総合職、法律事務所の秘書などでの就職が多いと聞いた。

 また同時期に、取材で都内の伝統女子大のキャンパスを訪れた時に、就職課の掲示板には大量の一般職採用の求人が貼られていた。「今どきこんなに一般職採用があるのか」と驚いたので覚えている。専門職採用では総合病院で管理栄養士などを募集していた。

 ところが今は違っている。

「現在、ほとんどの学生が総合職で就職をします。関西の企業に就職してから転勤で東京に行く学生もしばしばおりますよ」(武庫川女子大学副学長・山崎彰氏)

 つまり、女子も男子と同じ「総合職」枠で就職をするのが当たり前になっている。

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