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「女子大離れ」に立ち向かう全国女子大の挑戦 総合大学化で志願者集める武庫川女子大ほか、関西でも学部新設・再編の動きが加速

1962年に薬学部を設置、武庫川女子大の「実学志向」

 関西でも、改革が進む女子大は、善戦をしている。現在、関西を代表する女子大は3つといわれ、同志社女子大(京都府京田辺市)、京都女子大(京都府京都市)、そして武庫川女子大(兵庫県西宮市)だ。

 その中で、武庫川女子大は規模が大きく、日本の女子大で最大数の志願者を集めている。

「本学は建学当初から、社会で役に立つ人材を育てることを目標として設立されました。その建学の精神のもと、時代時代のニーズに合わせた学部学科を設置してきました」(武庫川女子大学副学長・山崎彰氏)

 現在、多くの女子大に薬学部があるが、武庫川女子大は1962年(昭和37年)に薬学部を設置。昭和の時代からキャリア志向の女子学生をターゲットにしてきたのである。1994年には家政学部を生活環境学部に変更。2006年に生活環境学部の中に建築学科を設置し、建築学科はのちに学部になっている。2015年に看護学部を、2020年に建築学部、経営学部を設置。

「実学志向の学部」をより早くから設置してきており、現在では、理系文系問わず幅広いジャンルの学部を網羅する総合大学になっている。

 関西の共学の大学を取材していても「経済学部や法学部は男子ばかりでしたが、今は女子の割合がとても増えてきています」と話しており、首都圏以外でも女子の希望する学部が「文学部」「家政学部」ではなくなっている。そういう女子受験生の志向の変化の中でも、社会系や理系の学部学科が多い武庫川女子は進学の選択肢になってこよう。

「『共学か女子大か』といったことではなく、大学の中身を受験生には見てもらいたいですね」(武庫川女子大学アドミッションセンター事務部長・上畑康秀氏)

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