ファミリーレストランでは、サイゼリヤがパスタやピザなどにおいて、多くの500円以下メニューを揃えている。しかし、それ以外のファミレスチェーンでは基本的にワンコインで食事をするのは難しい。
「サイゼリヤでもパスタやピザのような単品で成立するメニューであればワンコイン以内におさめられますが、ハンバーグなどにライスを追加すると簡単に500円を超えてしまいます。これはファミレスだけでなく、牛丼チェーンなどでもそうですが、ワンコインで済ませるならば、麺類や丼ものなど単品で成立するメニューしかほとんど選択肢がないというのが現状です。
また、価格は据え置きでも、材料が変わったり、ボリュームが減ったりなどするリニューアルを行うケースもあり、各飲食チェーンとしてもいかに価格を抑えるかという点でさまざまな工夫をしています。それが “ステルス値上げ”としてネガティブに捉えられてしまうこともありますが、そうでもしないといけないほどに物価が上昇しているというのも事実。消費者としても、もはやワンコインで食事ができる時代が終わりつつあることを受け入れざるを得ない状況なのだと思います」
もはや絶滅の危機となっている“ワンコイン外食”。そのうち死語になってゆくのだろうか。(了)