「まず思ったのは、政治家として何をすべきか」
金子:陣痛が20時間以上続いて、やっと出産したときだったから、ちょっとハイになっていたのかも。それに病室に入ってきた宮崎の顔に血の気がなくて、私が知っている彼じゃなかったんですよ。だから裏金とかクスリとか、法に触れるようなことをしたんじゃないかと。そうでないとわかってホッとしましたね。
オバ記者:そこでホッとするのが、世間と金子さんとで感覚が違うの。女がいちばん大変なときに別の女の問題を持ってこられるのって、ふざけるなってものよ。
金子:確かに私はズレているのかもしれませんね。宮崎の話を聞いてまず私が思ったのは、政治家として何をすべきかでしたから。それで、週刊誌が発売されるまでにするべきことを、混乱している宮崎に冷静に伝えました。先輩議員への報告、後援会や支持者への対応など……。私の父は新潟県の月潟村(現・新潟市)で村長を約24年間務めていたので、政治家は責務をいかに全うすべきか、幼い頃から父を見て学んできました。ですから、こういう考え方になるのかもしれません。
〈実業家から国会議員になった宮崎さんと違い、金子さんは新潟で地方議員の経験もあり、衆議院議員としては同期でも、政治家としては先輩だったのだ。〉
オバ記者:このときの宮崎さん、見張っていないと自殺しかねない状態だったんですって? 私はそれが意外。だって自分で蒔いた種でしょ。辻褄が合わない。
宮崎:そうなんですけどね。想像以上のバッシングで。
オバ記者:そうだったけど……で? その女性とは何回シたの?
宮崎:え? いや、その女性とは2回会っただけです。記事の中では半年間つきあったと書かれましたけど、違います。知り合って1か月、会って2週間で報道されたんです。
オバ記者:ええ~っ!! でも相手はグラビアアイドルだったんでしょ? そんな人が妻の妊娠中に近づいてきたら怪しいじゃない。
宮崎:いえ、お正月に議員が着る着物の着付け師として衆議院議員会館に来たかたで、グラビアアイドルだったなんて報道で知りました。政治家をしているといろいろな人から連絡が来るんですけど、このときは、着物の着付けの振興とか和装についての専門知識がメールされてきたので返信しました。それで会うことになったんです。でも確かにやたらとふたりで会おうって誘われましたけど……。