藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

《譲渡益と配当金で異なる扱い》米国株取引にかかる税金を解説 日米での「配当に対する二重課税」は確定申告で取り戻せる

外貨決済した場合の為替差益は?

 米国株を売却して、そのままドルで保有し、その後、円に両替した場合に為替差益が発生すれば、雑所得として課税されます。以下の例で説明します。

・米国株を1,000ドルで売却(売却時為替レート:1ドル=100円)
・売却時点での円換算額:100,000円
 ・後日、1,000ドルを円に換金(換金時為替レート:1ドル=110円)
 ・換金時の円換算額:110,000円
 ・為替差益:110,000円-100,000円=10,000円

 この場合、10,000円が雑所得として課税対象となり、特定口座の源泉徴収ありや、NISA口座内の売買であっても、確定申告が必要というになります。

 ただし、年収2,000万円以下の給与所得者で、為替差益を含めた給与所得以外の所得が年間20万円以下であれば確定申告は不要です。

今回のまとめ

・米国株投資の譲渡益は日本国内のみで課税、配当金は米国&日本で課税される
・米国株投資で得た配当金には、NISA口座内であっても、10%課税される
・外貨決済した場合、円に両替した際の為替差益は雑所得として扱われる

【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。

個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん

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