1月下旬から米国株式市場では、注目企業の決算を迎え、決算の結果に応じて市場が大きく動いている。その中で、顕著な動きはどのようなものか。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」。森口さんが米国の個別株の人気銘柄について、決算後の動きやその背景を解説する。
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米国主要企業の決算発表シーズンが大方の区切りを迎え、市場はそれぞれの結果に応じて大きく動いています。今回の決算発表を通じて明らかになった株価動向とそれに伴う顕著な変化をまとめることで、今後の投資戦略の参考になるのではないかと考えています。
時価総額も売買代金もトップの座が入れ替わり
米国株式市場において、長きにわたり時価総額で最も大きな企業の座を保持していたアップルですが、この度の決算発表を経て、その栄誉ある首位の座をマイクロソフトに譲ることとなりました。
2024年年初から2月2日の終値時点でまでのパフォーマンスでは、アップルが▲0.69%にとどまる一方で、マイクロソフトは+10.88%と著しい差をつけ、2024年1月に順位が入れ替わったのです。
米国株式市場での売買代金トップにも変動が見られました。昨年は多くの時点でテスラがその座を占めていましたが、2月2日の売買代金ランキングではメタが1位に躍り出て、2位にエヌビディア、3位にテスラが位置しています。
メタがトップに立ったのは、決算発表直後だということもありますが、3位のテスラとの間に2倍以上の開きがあることから、市場の関心の中心がテスラから移り変わりつつある可能性が示唆されています。これら3社の年初からのパフォーマンスは、テスラが▲24.86%に対し、エヌビディアは+37.53%、メタは+37.17%となっています。
その他、注目の「マグニフィセント7」(※GAFAMにテスラとエヌビディアを加えた7企業)と称される銘柄群では、アマゾンが+14.59%、アルファベットが+3.05%というパフォーマンスを示しています。このように、米国株式市場は常に変動しており、各企業の動向が市場全体に大きな影響を与えていることが伺えます。