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【ドル円週間見通し】米利下げサイクル入り 日本の新政権への思惑にも注目

今週のドル円はどう動く?

今週のドル円はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが9月23日~9月27日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は上げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げサイクル入りで、ドル売りに振れやすい。また、自民党総裁選を受け新政権発足に思惑が広がり、円買い後退の可能性もあろう。FRBは9月17-18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で4年超ぶりに政策金利引き下げを決定。利下げ幅は0.50ptと、市場が当初想定していた0.25ptを上回った。足元で発表された米経済指標は強弱まちまちながら低調な内容も目立ち、減速懸念により11月と12月の会合でも追加利下げが見込まれている。特に、インフレ率の低下で金利安・ドル安の展開が続きそうだ。

 一方、日本銀行は今回開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送った。ただ、日本のインフレ指標は上昇圧力を維持し、日銀は金融正常化の姿勢を堅持。今週以降も当局者からタカ派的な見解で、追加利上げのタイミングを模索する展開となりそうだ。ただ、そのペースは緩慢とみられる。注目材料は9月27日投開票の自民党総裁選。新政権が発足後、年内の衆院解散・総選挙が想定され、引き締め的な金融政策はいったん棚上げとなる見通し。

 日銀の追加利上げは年明け以降との見方が広がれば、金融正常化をにらんだ円買いを抑制し、ドルなど主要通貨をサポートしそうだ。

【自民党総裁選】(27日実施予定)
 自民党は9月27日、任期満了に伴い退任する岸田首相(党総裁)の後任を選出する。新政権は次期総選挙に向け始動するとみられ、金融正常化観測の一服で円買いは後退しよう。

【米・8月コアPCE価格指数】(27日発表予定)
 9月27日発表予定の8月米コアPCE価格指数は、7月分から一段のインフレ鈍化が確認されるか、注目される。市場予想を下回った場合、減速懸念も根強いため追加利下げに思惑が広がり、ドル売りに振れやすい。

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