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「一般選抜では東京の難関大に手が届かない」地方の学生でも挑戦できる総合型選抜の最前線 早稲田大「地域探求・貢献入試」は入学者の約3分の2が地方学生

 静岡県の公立高校の進路指導教師はいう。

「静岡の公立高校は文武両道の方針もあって、スポーツで実績を出す所も多いです。その実績を利用して東京の私大に進学する生徒は昔から存在しました」

 この文武両道の方針はほかの地方でもそうだろう。地方では進学校の高校生も部活を頑張って、その実績で受験に挑む伝統がある。

 今後、探究学習が地方で普及すれば、それを武器に総合型選抜で首都圏の受験生と互角に競える可能性がある。実際、取材をしていても地方の高校生が探究学習で成果を出してきている。

 総合型選抜は指定校推薦と違って、いくつも大学や学部を受験できるのも魅力だ。立教の自己推薦入試は併願が可能で、他の大学を受験することもできる。

 少子化の中、大学は様々な工夫や努力をしていて、入試の多様化もそのひとつだ。「一般選抜では東京の難関大には手が届かない」と思う高校生も是非、推薦入試を検討してもらいたい。

(了。第1回から読む

【プロフィール】
杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ)/ノンフィクションライター。2005年から取材と執筆活動を開始。『女子校力』(PHP新書)がロングセラーに。『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)も話題に。『中学受験ナビ』(マイナビ)、『ダイヤモンド教育ラボ』(ダイヤモンド社)で連載をし、『週刊東洋経済』『週刊ダイヤモンド』で記事を書いている。【Xアカウント】@sugiyu170

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