前人未到の50-50を達成し、自身初のワールドシリーズ制覇を目指すロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平(30)。今季は打撃記録に注目が集まったが、「来年は二刀流を再開させる。投手もする来年は50本塁打・50盗塁は難しくても、20勝・50本塁打が期待できる」(メジャー研究家・福島良一氏)と前人未到の活躍を期待する声も出ている。そうした想像を絶する活躍のなかで、スポンサー契約を結ぶ企業の関係者からは「成績に比例して契約料も“値上げ”されるのでは」という懸念の声が聞こえてくる。
現在、大谷と契約するスポンサー企業は約20社。契約する企業の選択には大谷自身も関与しており、その基準は「1業種1社」と言われている。スポーツメーカー担当者が語る。
「3年契約というパターンが多いようで、満了のタイミングで契約金が高騰して“契約更改”ができないとなれば、ライバル企業にスポンサーの座を奪われてしまいます。実際、2023年にニューバランスが結んだ契約料は、それまでのスポンサーだったアシックスやデサントが対抗できる金額ではなかったそうです。
大谷サイドとしては、スポンサーがコロコロ変わることのデメリットを懸念しているそうですが、ニューバランスのようにライバル企業が現状の契約を大幅に上回る額を条件が出されれば話は変わってくる。契約金が一気にアップするケースはあると言われています」(スポーツメーカー担当者)
昨年オフには、大谷が日本国内の全小学校2万校に、ニューバランス製の小学生低学年用グラブを各3個(右利き2個、左利き1個)寄贈すると発表したことも記憶に新しい。
小学校へのグラブ寄贈も「広告宣伝のコスパとしては格安」
ある国内のスポーツメーカーの営業担当者は「うがちすぎた見方かもしれませんが……」と次のように語る。
「気になるのは、グラブ寄贈が『大谷とニューバランス社のどちらの発案か』というポイントです。ニューバランスはランニングシューズとウエアで有名ですが、野球では後発メーカーのため、グラブのシェア率は低い。そこでブランド名を周知させるには、大谷のネームバリューは抜群ですからね。
しかも、各メディアではグラブは1個1万円換算で『6億円グラブ』と報じられましたが、原価で言えば1個が2000~3000円程度で、大量生産をするのでコストも抑えられます。しかもスポーツ紙があれだけ報道したのですから、広告宣伝のコスパとしては格安と言えるでしょう」
大谷が活躍するほどに、こうして注目を集める流れは止まらない。