結局、山梨の新築の家に住んだのはわずか半年。Mさん夫妻はいま、都内の賃貸マンションに暮らす。
「夫がまたいつ仕事を辞めたいと言い出すかわからないので、山梨の家は残してあります。これからは逆にこの山梨の家が私たちの逃げ場になりそうです」
前よりも楽になった夫婦関係
では、この移住が失敗だったかといえば、そうは言い切れないとMさん。
「仕事を続けていたら夫は壊れていたでしょうし、私も夫と話し合いを重ねることで強くなりました(笑い)。それまでは夫の言いなりでしたが、無理なものは無理と言えるようになり、楽になりましたね。
頑固な夫も、今回の件で私の意見を聞いてくれるようになったし、大きな貸しを作った気分。夫婦関係もよりよい方向に変わりました。私たちにとっては必要な体験でした」
人生は何があるかわからない。しかしこれからは何が起きても動じないと、Mさんはたくましく笑った。
※女性セブン2024年10月17日号