この1年以内に中国での拠点閉鎖・縮小などを発表した日本企業
駐在員や家族の帰国を支援する動きは注目を集め、〈中国の男児襲撃、日系企業「家族の安全」対応急ぐ〉(9月25日付、日経新聞電子版)などと報じられている。ただ、そうしたなかで社名の挙がる大手企業などを取材すると、複数社が「回答を差し控えたい」「対応が難しい」「社名を出さないでほしい」といった反応を見せた。
中国で事業を展開するある食品メーカーの関係者はこう明かす。
「中国の現地法人では日本人社員と中国人社員が協力して業務を行なっているが、現地社員のなかには反日感情を持っている人がいるかもしれない。今回の件で社員や家族の帰国を支援していることが広く伝わると、両者の関係に悪影響を与えてしまう懸念がある」
社員らの安全・安心を確保しながら、現地で反発を受けるリスクにも対応するという難しい舵取りを迫られているのだ。
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