席取りアイテムは「盗まれても汚されても痛くないもの」
IT企業勤務の20代男性・Bさんの“席取りアイテム”は、「本」だという。
「盗まれたり汚されたりしても痛くないものということで、本です。パソコンは、本体の価格もさることながら、そのなかの情報に万が一のことがあると怖い。盗まれるリスクだけじゃなくて、たとえば誰かが通りすがりにコーヒーをこぼすかもしれないとか、覗き込まれたら嫌だなとか考えちゃうんですよね。トイレで席を立つ時は、パソコンは閉じるかリュックの中へ。テーブルには本を置いておきます」
Bさんが「本」にするようになったのには、きっかけがある。
「以前スマホとイヤフォンを置いていたら、しれっとそれを脇にどかされて、そこに他の人が座っていました。スマホだと存在感が“弱い”のかなと思って、大きくて存在感があるものを選ぶようにしています」(Bさん)
スマホも盗難された場合のダメージは相当高いと思われるが……。
「店員に近いところか、人が多いところに座る」
フリーランスデザイナーの40代男性・Cさんは、「最近外国人客も多いので、以前より注意するようになった」と語る。
「これまで、日本なら大丈夫だという変な安心感がありました。海外に行ったらめちゃくちゃ警戒して、カフェで離席する時はもう荷物ごとなのに、日本では貴重品の入った荷物を堂々と席に置いてトイレとか行っていましたからね。
ただ最近は日本にも外国人がすごく多くなってきて、カフェにもたくさんいます。そうなるともはや気分は海外状態で、めちゃくちゃ気をつけるようになりました」
そんなCさんの“席取り”における工夫は、「なるべく店員に近いところか、人が多いところに座る」だ。
「人が多いところなら、こっそり盗むとかもできなさそうじゃないですか。店員さんの死角とか、人が少ないエリアだと危険度も高くなりそうな気がして……。あと、トイレの時、携帯するのは身分証とスマホですね。再発行が面倒そうなものと情報端末ということです。僕は現金はほとんど持ち歩かないので、その意味では心配ないです」(Cさん)
一人カフェ利用時における、離席時の貴重品問題。責任は自分にあるだけに、その対処はよく考えたい。(了)