ドル安を相殺してあまりある急伸
毎年、着実に経済効果の数字が大きくなっているのがわかるが、宮本名誉教授をさらに驚かせたのは、今年5月に行なった経済効果の試算と比べても、大きく数字を伸ばしているという事実だ。今年5月時点で宮本名誉教授が計算した大谷選手の経済効果は約865億1999万円だった。つまり、たった5か月で300億円超も経済効果が増しているのだ。
「5月時点ではホームラン45本前後と予想していましたが、それが史上初の50-50を達成して54本塁打、59盗塁。しかも打率.310で130打点という空前絶後の成績となった。当然、経済効果は膨らむと考えていましたが、一方で大谷選手の経済効果については計算したタイミングの為替レートで円換算の額を出しています。5月時点では1ドル155円で計算し、10月は144円で計算した。
5月よりもドル安(円高)が進んでいるので、アメリカで大谷選手が生み出した経済効果の円換算額は下振れする。ドルベースの経済効果の増加と相殺して、円換算の額は5月時点と同程度の数字になるかと予想していましたが、想像以上の経済効果を生み出しているという結果が出ました」
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