不安材料は?
このキャンペーンの最大のネックは期間が短いことである。また、スカンジナビア航空は2024年9月にスカイチームに加盟したばかりで、他社とのマイル加算がうまくいっていない事例が少なからず報告されている。1社でも未加算なら100万マイルはもらえないのだから、その意味ではリスクが高いといえるだろう。12月20日以前にすべての旅程を完了し、加算漏れがないかどうかその時点で確認することは必須といえそうだ。
攻略法は?
海外ネット掲示板やコメント欄などでは、ルーティング(経路)を公開している人もいる。たとえば、ケニア航空は広州~バンコクに路線をもっているので、こうした区間を利用することで、アフリカに行かずとも条件をクリアできるようだ。KLMオランダ航空のシンガポール~デンパサール、クアラルンプール~ジャカルタ線も活用できる。
また、早めにスタートすればユーロボーナスでマイルが貯まり、そのマイルで特典航空券を発券することで、後半の旅行の旅費を浮かすこともできる。あるいはアメリカンエクスプレスのポイントを貯めている人なら、そのポイントをユーロボーナスに移行し(2000ポイント→1000マイル)、有償航空券の単価が高く、特典航空券の必要マイル数の少ない路線で特典を発券すれば、全体のコストを下げることが可能となるだろう。
実際に“修行”して100万マイルをゲットするもよし、机上でプランニングして、妄想を膨らますもよし。こうした面白いキャンペーンもたまにはないとつまらないと思う今日このごろである。
*このキャンペーンについて参考になるサイト(すべて英語)
https://www.flyertalk.com/forum/sas-eurobonus/2174548-eurobonus-millionaire.html
https://onemileatatime.com/deals/sas-eurobonus-million-points-promotion/
【プロフィール】
橋賀秀紀(はしが・ひでき):トラベルジャーナリスト。東京都出身の50代。訪問国は131か国・渡航回数200回以上。著書に『エアライン戦争』(共著・宝島社)など。