いまでは多くの人が「ポイ活」を実践している。あらためてポイ活とは、さまざまな方法を使ってポイントを貯める活動のことをいう。クレジットカード決済のほか、キャッシュレス決済、ポイ活専用アプリなど、さまざまな方法で貯めたポイントは、買い物や携帯料金の支払いなどにも利用できる。
物価高騰が続く中で、ポイントサービスはお財布にありがたいものだが、ポイ活をはじめたばかりの初心者のなかには、「ポイ活アプリにおどらされてしまい、逆に損をした」と後悔している人もいるという。アラフォー女性たちの「ポイ活失敗談」を紹介しよう。
クレカを3枚発行して高額ポイントをゲットしたけど…
今年に入ってからポイ活を始めた都内在住の会社員女性・Aさん(35歳)。給料の大半をアイドルの「推し活」に使ってきた彼女は、文字通り貯金ゼロの状態が続いていた。そんな生活に危機感を抱きはじめ、節約のために始めたのが、動画広告で紹介されたポイ活アプリだったという。
「私が始めたアプリは、Wi-Fiに接続するとポイントが貯まっていくというものです。このアプリではWi-Fi利用のほか、エリアごとのログインボーナス、ゲームやミッションのクリアで得られる報酬コインを貯めて、ある程度貯まったら各社のポイントサービスに換えられるというもの。Wi-Fiに接続しただけでポイントが貯まるのが嬉しくて、いつも『Wi-Fiのオンオフ』を繰り返したりしていました。
ただし、お得に思えて落とし穴もあって……。じつは1ポイントは現金に換算すると0.01円。つまり100ポイント分のコインを貯めてようやく1円なんです。それでもアプリ上に表示されるポイントが、100、1000と貯まっていくと、抜けられなくなってしまい、常にスマホをいじるようになってしまいました」(Aさん)
そんなAさんが手っ取り早くポイントを貯めるために熱中したのが、アプリ内で指定された「ミッション」のクリアだったという。
「このアプリに限らず、ポイ活アプリには色々なミッションが設定されています。なかでも高額のポイントが稼げるのが、クレジットカードの発行、銀行口座や証券口座の開設、各種サブスクリプションの契約……といったもの。一気に2万ポイント、5万ポイントなどと稼げるので、嬉しくて一気に3社のクレカを申し込み、証券口座を一つ開設しました。
とはいえ我に返ってみると、ポイントは加算されるのですが、実際に換金すると1000~2000円くらいにしかならないんですよ(笑)。頑張って数週間、1か月とコツコツ貯めたのに、使ったら一瞬でなくなってしまう。それで嘆いていた私に、夫は『大事な個人情報を明け渡して、その代償にそれだけしかもらえないのってどうなの?』『ミイラ取りがミイラになってるよ』などと冷静につっこんできまして……。『たしかになぁ』と反省しました」(同前)