「ひょっとしたら今回が最後かも」に焦り
一方で、不動産会社勤務の30代女性・Bさんは第6世代を愛用中だが、新モデルには「ちょっとがっかり」と、Aさんとは真逆の見方を示す。
「正直、miniはもう新しい機種が出ないと思っていたので、発売されること自体は喜ばしいんですけど、画面サイズも重量もそのままで、新モデルというより『改訂版』という印象です。第6世代の時は第5世代に比べて、ホームボタン廃止、USB-C、トップボタンにTouch ID導入、Apple Pencil(第2世代)対応など劇的な変化がありましたからね」
目新しい変更点がないため、Bさんは「見送りたい気持ちが強いが、買っておいた方がいいとも思う」と悩ましさを明かす。
「Apple恒例の新製品発表会もなく、新モデルはプレスリリースだけでした。Appleの態度から、ひょっとしたらiPad miniが今後消えるのではないか、今回が最後なのではないかという疑念が強いんですよね。別に買い替える必要はまったくないんですけど、買っておいた方がいいかもしれないと悩んでいます」(Bさん)
「中国製のゲーミングタブレット」からの“出戻り”検討
新モデルが発売されるまでの間に、Androidに移行した人もいる。IT企業勤務の20代男性・Cさんは、「小型8インチサイズの選択肢が少なかった」と話す。
「もともとiPad miniは第6世代を使っていましたが、新モデルが出ないかもしれないと焦った結果、iPad miniと同じ8インチタブレットとしてAndroidへ移行しました。タブレット端末も大きいサイズが増えて、小型の8インチサイズの選択肢が少ないのですが、さらに3Dゲームが快適に動くハイスペックとなると希少です」
そうしたなか見つけたのが、「中国製のゲーミングタブレット」だったというCさん。ただiPad miniの新モデルが登場し、Cさんは“出戻り”も検討している。
「中国製タブレットは重たいゲームでも余裕で動くのに、価格はiPad miniのほぼ半分。個人輸入するハードルは高かったですが、満足しています。だからiPad miniの新モデルはもう不要ではあるんですけど、やっぱり安心のAppleブランド。価格も安くなったのでちょっと悩みますね」(Cさん)
約3年の時を経て、待望のiPad mini新モデル。もともと愛用している・していた人たちにとっては、さまざまな思いが交錯しているようだ。(了)