●【基本メソッド5】セクター分散
なるほど、銘柄数を適度に増やしたほうがいいんだと、ご理解いただけたでしょうか。
「OK、OK。今や何でも半導体が無いと動かないから、半導体関連がいいよね。日本株だったら信越化学工業かな。米国株なら今はやりのエヌビディアか」
ちょーっと待ってくださいね。銘柄分散は大事です。ですが、ただ複数の銘柄を持てばいいわけではありません。セクター分散もしましょう。
基本メソッド6で語りますが、国分散も加えることで、それぞれの値動きが異なるため、よりリスク分散ができます。
セクター分散に話を戻します。いくら銘柄分散していたとしても、同じセクターで銘柄を持ってしまったら、なんらかの事情でそのセクターが全面安になると、大きなダメージが出ます。
たとえば、先ほどの例は半導体関連でした。信越化学工業、エヌビディア、TSMC(台湾)、ASMLホールディング(オランダ)等はすべて半導体関連銘柄です。それぞれが世界トップクラスの企業ですが、それでもこれらの銘柄は半導体市場が低迷すると、同じ時期に下落する傾向があります。
「なるほど、だったら、全部のセクターの銘柄を持てばいいんだね」と思われがちですが、無理に全セクターを持つ必要もありません。ご自身の肌に合わないセクターもあると思います。図2-3を参考にしてバランスよく、複数のセクターに分けてください。