【ステップ6】「ROE」を確認する
ROE(自己資本利益率)とは、株主が投じた資本をもとに、企業がどれだけの利益を稼いでいるかを示したもの。一言でいうなら、経営効率です。
日本企業なら理想は2桁、低くとも8%はほしいところです。米国企業なら2桁必須です。その他外国企業でも2桁を目安にしましょう。
ただし、見せかけだけのROEに騙されないように注意が必要です。
ROEを算出する式は、ROE=当期純利益(「当期利益」ともいいます)÷自己資本(企業が集めた資金のうち、返済が不要なもの)×100です。ROEを上げるには2つのアプローチがあります。簡単な算数ですので難しく考えないでください。
【1】当期純利益を増やすこと。これが理想です。【2】自己資本を減らすこと=借金を増やすことです。 ですから、急激に借金を増やした結果、ROEが改善した「かのように見える」ことがあります。
これら過去の推移については、当該企業のサイトだけではなく、証券会社のサイトや会社四季報などなら、比較的簡単に確認できます。また、将来像については、企業の公式サイトで発表されている「中期経営計画」にて確認しましょう。
※桶井道・著『おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
桶井道(おけい・どん):個人投資家(投資歴25年)・物書き。1973年生まれ。世界中の優良株・ETF等を約100銘柄保有し、高配当株および増配株を買ったら放置する「ぐうたら投資」を極めてから資産成長を加速させる。2020年に資産1億円達成すると同時に早期退職を実現、2024年にはピークで資産1.9億円に到達。最新刊は『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現!おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)。
新刊『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現!おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)では、世界の優良銘柄100選がカタログ形式でまとめられ、桶井氏が各銘柄を詳細に分析・解説。株価チャートおよび売上高・利益・配当金などの数字はマネックス証券の情報を引用して網羅されているので、企業データの研究にも最適。