有利子負債とは、金融機関からの借入金や社債など、利息の支払いが発生し、決められた期日までに返済を要するものを言います。
たとえ有利子負債が多くとも、「現金および現金同等物」をそれ以上に保有しているならば、実質的に無借金経営と取れます。
または、「現金および現金同等物」がそこまで無くとも、当期純利益およびフリー・キャッシュ・フローがしっかりとあれば問題ありません。
具体的には、営業利益が持続して出ていて(つまり本業で稼いでいて)、当期純利益およびフリー・キャッシュ・フローが豊富にあり、有利子負債が当期純利益やフリー・キャッシュ・フローの数年分(5年以下までが理想でしょう)でカバーできる範囲なら、それほど問題ありません。
有利子負債と当期純利益で確認するほうが簡単ですが(と私は思います)、当期純利益はあくまでも「会計上の利益」で「現金」ではありません。
有利子負債は「現金」でしか返済できないので、当期純利益と合わせて、フリー・キャッシュ・フローでも確認しましょう。
これら負債に関する各種データについても、証券会社のサイトや当該企業のサイトで確認できます。そして、私は、やはりマネックス証券の「銘柄スカウター」を使います。
(第1回から読む)
※桶井道・著『おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
桶井道(おけい・どん):個人投資家(投資歴25年)・物書き。1973年生まれ。世界中の優良株・ETF等を約100銘柄保有し、高配当株および増配株を買ったら放置する「ぐうたら投資」を極めてから資産成長を加速させる。2020年に資産1億円達成すると同時に早期退職を実現、2024年にはピークで資産1.9億円に到達。最新刊は『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現!おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)。
新刊『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現!おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)では、世界の優良銘柄100選がカタログ形式でまとめられ、桶井氏が各銘柄を詳細に分析・解説。株価チャートおよび売上高・利益・配当金などの数字はマネックス証券の情報を引用して網羅されているので、企業データの研究にも最適。