【メンテナンス4】損切りルール
すべての銘柄で儲けることなど不可能と思ってください。損する銘柄は必ず出てくるものです。だから分散投資するのです。
どのタイミングで損切りするか、撤退するか? 投資を検討したときに(銘柄分析したときに)、投資する決め手となった理由が、覆されたなら撤退しましょう。もしくは、企業が不祥事を起こしたときです。
そのときは変なプライドを持たず、サンクコスト(すでに支払ってしまい、取り返すことのできない金銭的・時間的・労力的なコストのこと)を気にせず、負けを認めるのです。ここで、その銘柄を保有し続けるための新しい理由を無理やり探すのは悪手です。
たとえば、銘柄分析時は「売上シェア世界1位」だった。しかし現状は、その事業の地位が入れ替わるようなゲームチェンジャーが出現して、世界シェアが3位に後退。1位と大きな差が開き、価格決定権を失った。このような場合は潔く撤退しましょう。
気を付けたいのは、株価下落→不安→売却、と感情で判断しないことです。 不安だから売る、売ればそれ以上損をしないから安心という感情に騙されない。事実を確認してから売りましょう。
※桶井道・著『おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
桶井道(おけい・どん):個人投資家(投資歴25年)・物書き。1973年生まれ。世界中の優良株・ETF等を約100銘柄保有し、高配当株および増配株を買ったら放置する「ぐうたら投資」を極めてから資産成長を加速させる。2020年に資産1億円達成すると同時に早期退職を実現、2024年にはピークで資産1.9億円に到達。最新刊は『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現!おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)。
新刊『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現!おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)では、世界の優良銘柄100選がカタログ形式でまとめられ、桶井氏が各銘柄を詳細に分析・解説。株価チャートおよび売上高・利益・配当金などの数字はマネックス証券の情報を引用して網羅されているので、企業データの研究にも最適。