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“ずぼら料理”に潜むリスク

「簡単・手軽」が強調されがちな“家庭の低温調理”に潜む罠 ローストビーフやゆで鶏の「加熱不足」「表面だけ焼いて放置」が高める食中毒リスク

食中毒の原因には寄生虫やウイルスなどがあるが、細菌性の食中毒の約7割はカンピロバクターが占める(厚生労働省「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会 配付資料」より)

食中毒の原因には寄生虫やウイルスなどがあるが、細菌性の食中毒の約7割はカンピロバクターが占める(厚生労働省「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会 配付資料」より)

鶏肉の水洗いは避けるべき

 スーパーで買ってきた鶏肉をそのまま生で食べる人はさすがにほとんどいないだろうが、高確率で菌に汚染されている以上、前述したような加熱方法だけでなく、調理や片付けの仕方にも気を配る必要がある。

「生肉を切ったまな板や包丁で、そのままサラダ用の野菜を切ったりするのは当然アウトなので、肉を最後にするなど調理の順番を考える必要があります。

 また、調理前に鶏肉を水洗いする人がいるようですが、しぶきがまな板や他の食材に飛ぶ可能性があるので、やめたほうがいい。生肉を扱ったまな板や包丁、生肉を触った手を洗うときも同様で、作った料理や食材に飛ぶ可能性があるので、台所まわりを片付けたあとに静かに洗いましょう」

 これは鶏肉に限らず、豚肉や牛肉でも同様である。生で食べなかったとしても、不十分な加熱法や、調理や片付けの組み立て方によって、食中毒のリスクが高まることを知っておきたい。

第1回:《【事故実例】「レンチンカップ麺」「手抜き焼きそば」で電子レンジ炎上、「炊飯器ケーキ」にも要注意! SNSで人気の“ずぼらレシピ”が招く悲劇》から読む

取材・文/清水典之(フリーライター)

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