曲がり角に立つビジネス
地上波でスポーツ中継が激減しているのには、放映権料が年々高騰しているという背景がある。無料放送の地上波はその収入を企業の広告宣伝費に頼ってきたが、広告収入でもネットに侵食されるなど、曲がり角に立たされている。
「今後、ビジネス構造の大きな転換があるかもしれません。日本のテレビ局は放送、ネットワーク、制作をすべてやる垂直統合となっているが、海外は基本的に分業制です。たとえば、日本のテレビ局がコストのかかるドラマなどの制作をやらずにネットフリックスで制作したものを買うといったことがこれからは起きるのではないか。海外では、そのようなシンジケーション・ビジネスは一般的です。すでに制作費に4倍から5倍の開きがあるといった逆転現象が起きているが、この数年でさらに大きな変化を見せる可能性があります」
大転換期の只中にあることはたしかだ。