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Netflixはテレビを殺すか

ノンスタ井上が語るバラエティ番組のコンプラ論「『ブス』と呼ばれるのも僕の仕事」「ルールの中で戦い方を見つけた人間が勝つ」

NON STYLE・井上が考えるいまの「コンプラ問題」とは

NON STYLE・井上が考えるいまの「コンプラ問題」とは

「地上波のテレビがつまらなくなった」と言われる理由のひとつが昨今の「コンプライアンス重視」の方針にある。容姿いじりや下ネタ、濡れ場や暴力シーンなどはすっかり地上波から姿を消したが、より自由度が高いとされる配信ではどうなのだろうか。お笑いコンビ・NON STYLEの井上祐介(44)が、出演者側から見た地上波と配信の違いについて語る。【前後編の後編。前編から読む

「コンプライアンスで大事なのは、誤解を生まないこと」

 井上は「使っちゃいけないワードは地上波も配信も同じです」と話す。

「テレビではルッキズムをいじるのがもうできなくなったけど、それはネットも同じ。結局、視聴者が叩いたら番組が炎上することには変わりありません」(井上・以下同)

 ただし配信でも、バラエティよりもドラマのほうが自由度は高いという。

「バラエティ番組は生身の人間が出演しているから、過激にできることに限度があります。でもドラマはフィクションゆえに首が吹き飛ぶとか、血まみれになるとか過激な表現ができる。しかも地上波は一方的に放送されて観る側が視聴するけど、配信は自分からお金を払って配信元を選ぶわけやから、その番組を選んだ視聴者に一定の責任が生じます。だからドラマに関しては地上波より配信のほうが過激な表現をたくさんできるのでしょうね」

 井上自身、若手の頃からバラエティ番組で「ブサイク」や「ブス」といじられることを笑いに変えてきた。コンプラ全盛のなか、やりにくさを感じないのだろうか。

「コンプライアンスで最も大事なのは、誤解を生まないことです。僕が『ブス』と言われて『誰がやねん!』と返す場面で、僕が傷ついたと誤解されたらアカン。でもこれが俺の仕事で、これでお給料もらっているんですと視聴者にわかってもらえれば、受け取られ方も変わってくるんやないかと思います。だから地上波でも配信でも同じだけど、いかに誤解がないように視聴者に届けるかが大事だと思っています」

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