10月27日に投開票された衆議院選挙は、与党である自民党・公明党の議席が過半数割れとなった。その翌日の株式市場は安値で始まったものの、その後はプラスに転じ、上昇して終了した。なぜこのような展開となったのか。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」。森口さんが解説する。
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10月27日おこなわれた衆議院選挙で、与党である自民・公明の議席数の合計が215議席にとどまり、過半数である233議席を大きく下回りました。
翌日の10月28日の株価は前営業日比に対して安値で始まったものの、寄り付きが底値となり、その後はプラス圏に大きく上昇する展開となりました。なぜこのような反応が見られたのでしょうか。今回はいくつかの考えられる要因を挙げてみたいと思います。
【要因1】過半数割れは事前に織り込まれていた可能性
日経平均株価は、10月9日の衆議院解散以降、11日連続の陰線を記録するなど低調に推移していました。
事前に「与党の過半数確保は微妙」との報道が出ていたことや、石破政権の支持率が初期からかなり低かったことから、過半数割れはある程度株式のマーケットに織り込まれていた可能性があります。
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