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高橋洋一氏が語る「トランプ復活後」の未来 円安から円高への転換で「日本は国際競争力が低下し、輸出が減少する」

割安の燃料は輸入しやすくなる?

―― 一方で、目の前の円安に対しては日銀の利上げ観測も高まる。

「日銀はこの機会に利上げをしたい一心でしょうが、米国の金利は緩和政策を維持する。日米の金利差が縮小すれば円高になる。海外から所得を持ってくる輸出企業にとっては不利な状況になる可能性もあります」

――イーロン・マスク氏の登用など閣僚人事に注目が集まる。

「基本的にはトランプ氏かどういう政策を打ち出すかがポイントで、マスク氏が関係するのはアメリカ国内の規制緩和などが中心。日本にはあまり関係がないでしょう。

 トランプ氏は石油や天然ガスなどの化石燃料の開発規制を緩和する考えで、石油や天然ガスの開発には積極的ですから、こうした化石燃料を使う火力発電所の比率が高い日本にとっては、割安の燃料を輸入しやすくなるというメリットもある。日米の環境派には望ましくない事態かもしれませんが、これはトランプ氏になったことによる変化です」

【プロフィール】
高橋洋一(たかはし・よういち)/1955年東京都生まれ。嘉悦大学大学院ビジネス創造研究学科教授、株式会社政策工房代表取締役会長。1980年大蔵省(現・財務省)に入省、小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年に退官し、『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞した。YouTube「高橋洋一チャンネル」で注目を集め、チャンネル登録者数は100万人を超える。

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