守りながら攻める資産に
ならば、今からどんな買い方ができるのか。
「最も効率的なのは『純金積立』で、田中貴金属工業や三菱マテリアルなど貴金属を取り扱う会社を選んで、毎月3000円という少額から始められます。証券会社に口座を開いて購入する『金のETF(上場投資信託)』も少額から買える商品があり、株式を売却した資金でそのまま同じ口座で金を買えるメリットがありますが、基本的には毎年数%の信託報酬(手数料)がかかります」(近藤氏)
コインや地金バーなど「現物」を購入する方法もあるが、「現物は常に紛失リスクがあります。貸金庫の利用には制限があり、費用もかかります。昨今、凶悪な強盗事件が多発していることもあり、自宅での保管は安心できない」(同前)という。
前出の亀井氏が言う。
「一昔前は持っている金融資産のうち金の割合は5%くらいが望ましいと言われましたが、トランプ政権が発足するとなると金融資産のうち20%くらいは金でもいいのではないかという風潮になっています。もともと『守りの資産』だった金が、いまや『守りながら攻める資産』になり、今後もしばらくその状況が続くと思われます」
ゴールドの輝きが、明るい未来につながるのか。一方で、連日の高騰が話題になっているのが、ビットコインに代表される暗号資産(仮想通貨)だ。ビットコインはトランプ氏勝利から一時30%ほど上昇した。今後も上昇は続くのか。ハッキングなどのリスクは──それらについてはマネーポストWEBの別記事で解説する。
■【最高値更新「ビットコイン」相場の行方】トランプ氏の後押しで上昇トレンドに追い風も今後は「いかにして具体的な政策に盛り込んでいくか」が鍵に
※週刊ポスト2024年11月29日号