推しが広告に起用されている企業に投資
金銭的に余裕があるアラフォー世代のファンのなかには、「推し貯金」するだけでなく、一部を「推し投資」に回しているという人もいる。関西のIT系企業で勤務している女性・Bさん(38歳/SE)は、国内の男性アイドルを10年以上応援しているというが、どのような投資をしているのか。
「もともと推しが仕事をゲットするたびに1000円、2000円、3000円といった形で貯金をしています。実際に現金がある程度貯まると、口座に入れて定期預金の中で使わないように保管するという感じです。最近では投資も勉強し始めたので、推しが広告に起用されている企業の株に投資するようにしました。
株は始めたばかりなので、まだまだ全然成果は出ていないのですが、『推しをよろしくお願いします!』という感じで、企業さんをサポートできたらいいなと思っています。結局どのような形であっても、“推し活だから”という理由をつけて、お金を貯めることができたり、それを元手にしてお金を増やしたり、社会に還元したりできることが嬉しい。お互いがハッピーをシェアする、『ハピシェア』の一環だと思っています」(Bさん)
落選したコンサートのチケット代を貯金に
一風変わったかたちで推し貯金をしている人もいる。都内の美容室で勤務する女性・Cさん(25歳/美容師)は、コンサートのチケット抽選に外れた場合、行けなかった分の公演のチケット代金を貯金しているという。
「私は人気のあるK-POPアイドルグループのファンなのですが、チケットが争奪戦で……。ファンクラブに入っていてもなかなか当選しない状況です。例えば、ソウルと東京と大阪と福岡の公演を申し込んだとしても、東京公演しか当たらなかった場合、外れてしまった公演分のチケット代金をネットバンクの貯金用口座に入れるようにしているんです。
実際にコンサートは行けなかったけれども、もし足を運んでいたら発生していた支出なので、1公演観られるだけでも損した気持ちにはならないんですよ。知らない間に口座にお金が増えているという、非常にハッピーな貯金方法だと思っています(笑)」(Cさん)
じわじわと浸透している「推し貯金」。好きな人を応援し、ハッピーを共有するというモチベーションでお金を貯める、ファンならではのライフハックなのかもしれない。