年齢とともに塩分が気になり朝食は「パン」派へ
神奈川県在住のパート勤務・Iさん(50代女性)は今年次男が地方の大学に進学し、現在は夫と二人暮らし。「子供たちが全員家からいなくなり、味噌汁を作らなくなった」と明かす。少人数の食事では作らないという理由は、前出のTさんと似ている。
「子供が中高生の頃は、ご飯をしっかり作っていました。朝ご飯は和食派だったので、ご飯に必ずお味噌汁をつけていましたね。具材はお豆腐とわかめの組み合わせが多かったです。お味噌汁って、お腹がいっぱいになるようなおかずではないかもしれませんが、食事の満足度を上げてくれる存在というイメージですね。
ただ、子供たちがいなくなると朝食は簡素になって、コーヒーとパンになりました。夫も塩分を気にして、味噌汁を作ってもあまり“汁”部分を飲んでくれないんですよね」(Iさん)
すれ違い生活で作らなくなった
手間がかかるという声が続いたが、他の意見もある。埼玉県在住のEさん(20代女性)は、今年の2月に入籍したばかりの新婚。共働きで生活時間がずれることも多く、食事作りはとにかく時短というEさんにとって、味噌汁を作るのは「ハードルが高い」と言う。
「私は味噌汁が好きなのですが、夫はあってもなくてもいいというタイプ。最初は頑張って作っていたのですが、帰宅時間がずれたりすると作り置きの味噌汁はおいしくないこともあって……と、作らなくなりました」
今では、味噌は冷凍庫に眠らせたままになっているというEさん。
「インスタントの味噌汁を常備していて、どうしても飲みたくなったらそれを愛用しています。茄子入りとかきのこ入りとか具材もいろいろあって、便利ですよ。家で作らなくなったからこそ、回転寿司とか、外食で頼めるチャンスがあると必ず頼んでしまいますね」(Eさん)
家で作るものだった味噌汁は、だんだん「外食」で口にするものになりつつあるのだろうか。