このような八方塞がりで大ピンチな状況においても、手間暇かけずにピンチを乗り切る作戦を考える大きな手掛かりや羅針盤になるのが、まさに「インサイト」の最大の価値なのです。
「(司馬懿のような)賢い人は、好都合過ぎる条件になればなるほど、警戒して(愚かな人のようには)動かない」
より正確に言うならば、人の気持ちや心理をうまく使って施策を考える「インサイト思考」を取り入れれば、お金も時間も人手もかけられないというときであっても、頭を絞ってインサイトを考えさえすれば、うまく大ピンチを乗り切れる可能性がある、ということです。
※『センスのよい考えには、「型」がある』(サンマーク出版)より一部抜粋・再構成
【プロフィール】
佐藤真木(さとう・まき)/株式会社電通 第3マーケティング局シニア・マーケティング・ディレクター。慶應義塾大学経済学部卒業。2004年、株式会社電通に入社後、主にマーケティングやブランディング、戦略立案に従事。大手クライアントから官公庁、地方自治体、スタートアップまで、100社以上のキャンペーン設計、広報戦略、新商品開発、新規事業戦略、ビジネスデザイン、企業ブランディング、地域ブランディング、アート思考研修などの企画、実施、ディレクションを行う。共著に『場所のブランド論』(中央経済社)、教育講座の執筆協力に『想像力を武器にする「アート思考」入門』(PHP研究所)がある。
阿佐見綾香(あさみ・あやか)/株式会社電通 第4マーケティング局マーケティング・コンサルタント。埼玉県さいたま市浦和出身。早稲田大学卒業後、2009年、株式会社電通に入社。以来、マーケティング・コンサルタントとして、数多くの企業のマーケティング、経営戦略、事業・商品開発、リサーチ、企画プランニングに従事。担当した業種は化粧品・アパレル・家庭用品・食品・飲料・自動車・レジャー・家電など。大手企業だけでなく、ベンチャー・中小企業も担当するなど、幅広い業種・規模の企業を手掛ける。著書に、累計2万部越えのベストセラーとなった『電通現役戦略プランナーの ヒットをつくる「調べ方」の教科書 あなたの商品がもっと売れるマーケティングリサーチ術』(PHP研究所)がある。