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諸葛亮孔明が絶体絶命の危機で用いた「インサイト思考」の秘密 相手が百戦錬磨の司馬懿だったからこそ時間や労力をかけずに乗り切ることができた

三国志で天才的戦略家として有名な「諸葛亮孔明」(UIG/時事通信フォト)

三国志で天才的戦略家として有名な「諸葛亮孔明」(UIG/時事通信フォト)

 ビジネスでもプライベートでも、私たちは様々な課題に直面する。どうすれば効果的な解決策が見出せるのか──。その答えを探るヒントが「インサイト思考」という考え方にある。インサイトを「人を動かす隠れたホンネ」と定義すると、その考え方のポイントは「状況に隠れている本質を捉えて、一気に問題を解決する」というもの。歴史を振り返れば、それを最大限に活用した人物として「諸葛亮孔明」が挙げられるという。

 電通シニア・マーケティング・ディレクターの佐藤真木氏、電通マーケティング・コンサルタントの阿佐見綾香氏の両氏が、電通社内で広く使われている「インサイト思考」を紹介する共著『センスのよい考えには、「型」がある』(サンマーク出版)より、その思考法の要点を一部抜粋・再構成してお届けする。

インサイトをうまく使った「空城の計」

「インサイト」の威力が最も強力に発揮されるような場面があります。それは、「大ピンチ」や「どうにもこうにも行き詰まった」状況です。

 ここで、大ピンチを乗り切るような「インサイト」を、もっと具体的に理解するために、みなさんも知っているような世界史上有名な「インサイトを使いこなした人」を例に挙げて考えてみましょう。

「インサイトを使いこなした人」としては、様々な意見があるかと思いますが、一人挙げるとすれば、三国志で天才的戦略家として有名な「諸葛亮孔明」(しょかつりょうこうめい)が挙げられるでしょう。

 戦場の戦略家、いわゆる「軍師」である孔明は、数々の伝説的な逸話を残していますが、その中の1つに「空城の計」という有名な心理的策略があります。「インサイト」を非常にうまく使った例なので(三国志に興味のない方も少し我慢していただきつつ)ここで紹介させてください。

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