投資情報会社・フィスコが、株式市場の12月16日~12月20日の動きを振り返りつつ、12月23日~12月27日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で768.54円安(-1.95%)の38701.90円と下落。17-18日の米連邦準備制度理事会(FRB)による米連邦公開市場委員会(FOMC)と18-19日の日本銀行による金融政策決定会合の結果を見極めたいとするムードが強まったなか、米国株の急落に日本株もややつられる格好となった。
FOMCでは想定通りの0.25%利下げとなったが、25年金利見通し(ドット・チャート)が9月時点の4回(1.00%)利下げから2回(0.5%)利下げに引き下げられ、「タカ派」な利下げとなったことから、18日のNYダウなど主要3指数はそろって急落。この流れが東京市場に波及し、19日の日経平均は39000円台を割り込んだが、日銀が利上げ見送りを発表したことで日経平均は下げ幅を縮小した。
日銀会合の結果は想定通りの内容で市場は落ち着いた動きとなったが、その後、15時30分から開催した植田和男日銀総裁の記者会見で、「次回1月展望リポートでワンノッチ確度上がるのか、現時点では何とも言えない」「追加利上げの判断には、もうワンノッチ欲しい」と発言。市場では、年明け1月での利上げ実施も難しく春闘のデータがそろう3-4月に利上げ実施がずれ込むとの見方が強まり、為替は1ドル158円台手前まで円安ドル高が加速。日経平均は6日続落となったが、為替の円安推移や75日移動平均線などが下値支持として意識されて38700円台で取引を終えた。
なお、12月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を5133億円売り越したほか、TOPIX先物を5104億円買い越し、225先物は6180億円買い越したことから、合計6151億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を3312億円売り越すなど合計で3247億円売り越し。なお、信託は現物を1784億円買い越したほか、事業法人は現物を1931億円買い越しており24週連続での買い越しとなった。