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投資
おけいどん式投資メソッド

億り人投資家が解説する「長期・分散・積立」投資が資産形成に威力を発揮する理由 「暴落ですら味方にできる」「感情に左右されない」

【2】分散

 2つ目のキーワードは「分散」です。

 分散投資とは、特定の国や企業、業種ではなく、世界中に幅広く投資をすることで、リスクを最低限に抑えつつ、着実にリターンを確保する投資戦略として知られています。

 資産運用には、必ずリスクが伴います。ときに損をしてしまう可能性があるのです。

 ここ数年、日本株が好調であるニュースがよく流れます。2022年の日本株は高配当株が堅調でした。2023年には日経平均株価が上昇してバブル期以降の高値を更新し、2024年には34年ぶりに史上最高値を記録しました。対して、米国株は2022年から2023年は難しい展開でした。

 しかしながら、それ以前の超長期で見ると、米国株は歴史的に成長してきました。2024年も好調でした。

1990年以降の日経平均とニューヨーク・ダウの上昇度合いを比較

1990年以降の日経平均とニューヨーク・ダウの上昇度合いを比較

 話を日本に戻し、1991年のバブル崩壊以後、2012年のアベノミクスまでは「失われた20年」で、日本経済は成長を忘れていました。

 個別株はどうでしょうか。全資産を1つの企業にだけ投資した場合、業績不振や不祥事などにより株価が暴落すれば資産を失います。日本企業による不祥事のニュースは珍しくありません。

 また、複数の企業に分散投資していたとしても、それが同一の業種だとしたら好ましくありません。たとえば、半導体株は同じ動きをすることが多く、いくら10銘柄持とうと半導体株だけでは危険です。

 この例だけでも、特定の国や企業、業種に依存した投資をするということには、大きなリスクがあることを理解してもらえると思います。

 しかし、世界中のさまざまな国や企業、業種に分散して投資をしておけば、ある資産が価値を下げたとしても、ほかの資産がそれをカバーしてくれる可能性があります。

 たとえば、日本経済が低迷しようとも、米国経済は成長を続けているので、双方の資産に投資をしていれば、リスクを効果的に抑えることができるのです(米国の経済は成長を続けていますし、米国企業は世界で稼ぐ力を持っていますので、米国企業だけに分散投資[ただし、多くの企業に分散投資すること]という選択肢もあります。米国企業はいい意味で特殊なのです)。

 世界経済は(好景気と不景気を繰り返しながらも)中長期的に成長を続けてきたので、今後も世界経済が成長し続けるという前提に立てば、分散投資をすることはとても理にかなった方法だと言えます。

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