《好調米国市場の行方》FOMC後の金利高を受けて“先行指標”「ラッセル2000」に変調　相場の方向性を左右する「ダブルトップ形成のネックライン」を巡る攻防

現在のラッセル2000の値動きから何がわかるか

　現在、ラッセル2000に注目している理由は、2024年11月25日に史上最高値をわずかに更新した後、調整局面に入っている点にあります。その後、12月は一度も高値更新を果たせておらず、不安定な動きを見せています。

　特に、現在のチャートパターンは、2つの高値を挟んで形成される典型的な天井型である「ダブルトップ」の可能性を示しています。（2025年1月5日現在）

　もし、このダブルトップがトレンド転換のサインであるとすれば、他の主要指数にもいずれ影響を及ぼす可能性があると考えられます。そのため、ラッセル2000の動きが米国株全体の行方を占う重要な鍵となるのです。

ネックラインで上値が抵抗されるかに注目

　典型的な天井型であるダブルトップは、一定期間内に形成された2つのほぼ同水準の高値からの下落を指します。その形がアルファベットの「W」を逆さにしたように見えることから、ダブルトップと呼ばれています。

　今後注目すべきポイントは、1回目の高値と2回目の高値の間につけた安値で「ネックライン」と呼ばれています。

　このネックラインで上値が抵抗されて安値を更新した場合、ダブルトップとして認識される可能性が高まります。こうなると、多くの投資家にとって天井を示すサインとなるでしょう。