「商品を元に戻すのは店員さんの仕事」という夫
商品を元の場所に戻さない人はどう考えているのか。主婦の50代女性・Bさんは、「夫がまさにそのタイプの人で、よく揉める」と話す。
「買うのをやめる商品は、私は元の場所に戻さないと気持ちが悪いタイプ。でも夫は一緒に買い物に行くと、買わないと決めたら、自分が今いる周辺に置きっぱなしにしてしまうんです。私はいつも『やめて』と言うのですが聞く耳を持たないどころか、『商品を元に戻すのは店員さんの仕事』と言う始末。結局、私が戻しにいくのがお決まりです……」
店員は「万引きと同様、店にとって損害になる」
こうした客の行為について、都内の大手スーパーに勤めるCさんは「基本的にスーパーの商品は、“性善説”で並んでいますからね……」と語る。
「いくら店員といえど、すべての商品の棚を常時チェックしているわけではありません。食料品や要冷蔵品が他のコーナーに置かれていた場合、そのまま売り場に戻して売るわけにいかず、廃棄するしかないことも。アイスクリームがお菓子棚に置かれていて、ドロドロに溶けていたこともあります。こうなるともはや単純に店への損害。店側からすれば、その商品がダメになる時点で、万引きされたのと同じように感じます」
なかには「カゴごと放置」されているケースもあるという。
「通路やレジ付近などに、生鮮食品を含む商品が入った『かごごと置きっぱなし』も結構見かけます。つい先日も『○時まで保管しておきますので、心当たりがある方は取りに来てください』と店内アナウンスを流したのですが、結局反応はありませんでした。もし、一度手に取った商品がいらなくなったり、戻すのが面倒であれば、店員に一言話していただけたらいいだけのことなんですが。しれっと置いていかないでほしい」(Cさん)
商品を元に戻さない行為は、たとえ悪気がなくても“迷惑行為”になりかねない。「買わない」と決めたらなら、面倒でも元のところに戻すようにしたい。