自筆証書遺言の場合は形式だけでなく内容にも気をつけたい。
「遺産の分け方は正確に書くことが求められます。『自宅は長男に、その他の土地は次男に』といった記載では、自宅は建物を指すのか土地のことを指すのか不明確などの理由で無効になる可能性が高い。土地は地番、建物は家屋番号を明確に記すことです」
効力は一代まで
要件を満たした遺言書は法的な効力を持ち、子供などの法定相続人だけではなく、自分の面倒を見てくれた特定の人物に財産を残したい場合でもその旨の遺言書を残しておけば効力を発揮する。
ただし、遺言書の効力は自分の相続までで、妻へ相続した後に特定の人物にも遺産が渡るようにしたい場合、夫婦で遺言書を作成しておく。
「遺言書の効力は一代までです。仮に夫が『自分の財産を妻が相続した次は、面倒を見てくれた姪に多くの財産を渡したい』という意向があるなら、夫婦であらかじめお互いに遺言書を作成する『たすき掛け遺言』を残し、妻の遺言書に記しておけば安心できます」
夫婦それぞれに財産があったり夫婦共有の財産があったりする場合も、妻が先に亡くなる可能性を考慮してお互いに遺言書を作っておくことも“争続”を避ける意味で効果が大きいという。
※週刊ポスト2025年1月31日号