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森口亮「まるわかり市況分析」

崩れかけた米国株式市場に1月後半からトレンド変化の兆し インフレ懸念や利下げ先送り観測も後退、上昇トレンドを維持できるかに注目

株価回復のきっかけ

 この株価の回復を支えた要因の一つが、金利動向です。

 これまでの見通しではFRB(連邦準備制度理事会)による年内利下げ回数が減少傾向にあり、金利上昇が続いていました。しかし、1月14日に発表されたPPI(卸売物価指数)や、15日に発表されたCPI(消費者物価指数)が相次いで予想を下回る結果となり、インフレへの過度な懸念が後退して、同時に利下げ先送りへの懸念も後退しました。これにより、金利上昇が一服し、株式市場では買い戻しの動きが広がりました。

 とはいえ、ここからさらに最高値を更新していくには、物価の安定と底堅い景気の両立が不可欠です。また、1月20日以降に大統領がトランプ氏に代わったことでインフレ懸念が高まりやすくなり、それに対してFRBがどのような政策を講じるのかも注目されます。一度崩れかけた株式市場が本当に上昇トレンドを維持できるのか。今後のマーケット動向から目が離せません。2025年1月の終値は、今年前半を占う上で重要な意味を持ちそうです。

【プロフィール】
森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。

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