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【“ほぼ白紙”の本が累計280万部超のベストセラー】発売から26年の『マイブック』仕掛け人が語る開発秘話 2025年版はTikTokでバズリ例年以上の大ヒットに

扉の体裁も“普通の文庫本”

扉の体裁も“普通の文庫本”

“白い本”誕生のきっかけは「Yonda?君」

『マイブック』の原案者は、新潮文庫のPRキャラクター『Yonda?』のデザインも担当したアートディレクター・大貫卓也さん。今なお斬新な“ほぼ白紙”の本は、25年前、どのようにして生まれたのか。

「新潮社から、『手帳を作りたいので、(当時の)新潮文庫のキャラクターであるパンダ(通称“Yonda?君”)のデザインを使わせてほしい』という話があったことが発端でした。

 でも、あくまでも“Yonda?君”は新潮文庫のもの。手帳に使うのはちょっと違うのではないかな……と思っているところへ、ふと束見本(本をつくる際に、実際に使用する用紙やページ数で制作する見本)が目に入ったんです。その時、“文庫のような白い本”を思いつきました」(大貫さん。以下「」内同)

 大貫さんは、「文庫と同じ見た目で中身は白く、自分で書くことで完成させる本があったら、どんな文学作品よりも思い出深いものになるのではないか、と思った」と話す。

「最初は新潮文庫の硬派なイメージに合わせて、書名候補は『2000年の記録』でした。が、カバーや帯のデザインを考えているときに、『マイブック』という帯コピーが浮かび、これを書名にした方がいいのではないかと。『○○年の記録』はサブタイトルにまわし、そして帯には『自分の本』というフレーズを入れることにしました」

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