正社員登用を見込んだ求人が増えている(画像は編集部で一部加工)
求人に「初回限定」という記載が多い理由
神奈川県で居酒屋の店長を務めるBさん(40代男性)は、スキマバイトアプリで求人をかける際、「“引き抜き前提”だと明記する」という。Bさんは「インターンみたいなもの。お試しで働いてもらうことで、お互いを見極められる」とそのメリットを語る。
「短期的なお金がほしいアルバイトだと、どうしてもモチベーションは低いし、長く続きにくい。こちらも、“どうせ仕事を教えてもすぐ辞めるんでしょ”と疲弊していたところでした。ならばいっそ、こちらも最初からがっつり育てる前提であることをアピールし、お互い気に入れば『今後も働いてみる?』と声をかける方法がいいのかなと。
最近の学生は就職先選びの際、職場のリアルな雰囲気を重視するらしく、店内や店員の様子などの情報をSNSや口コミで予めリサーチするそうです。そう考えると、スキマバイトにより職業体験ができるのは、便利ですよね」(Bさん)
なお、そうした長期雇用を前提とする求人には「初回限定」と記載されたものも多い。Bさんは、その理由を「長く働く、という覚悟を最初からもっておいてほしいから」だと説明する。
「すぐに辞めるような人に何度も応募されるのを防ぐためですね。うちの店ではマッチング後にチャットで意気込みを送ってもらうことが条件で、多少応募のハードルは高いですが、その分こちらも本気で向き合えます」(Bさん)