近年のパチンコ・パチスロでは、アニメやゲームなどを題材とした機種が圧倒的に多い。人気コンテンツを採用することが、より多くのユーザー獲得につながるという思惑があってのことだろうが、採用されるコンテンツの傾向も変化しているという。
「かつては既存ユーザー層に人気があるコンテンツが多かったが、最近は新規ユーザーを意識したコンテンツが増えている」と話すのは、パチンコ・パチスロ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏だ。
「パチンコ、パチスロでアニメなどの版権が使われる機種が増えてきたのは、1990年代後半くらいからで、2000年代前半には定着しました。当時は『ルパン三世』や『北斗の拳』といった世間一般でも広く人気を獲得しているコンテンツを採用することで、既存のパチンコ・パチスロユーザーの興味を引くという感覚でした。
その後、2004年にパチンコ『CR新世紀エヴァンゲリオン』が登場してからは、往年の人気作品だけでなく、コアな層に人気があるアニメ作品などが登場することが増えていきます。
最近では、かなりマニアックな作品がパチンコ化・パチスロ化することも多く、世間的には『見たことも聞いたこともない』というものもあるでしょう。既存のユーザーへのアピールというよりも、そのコンテンツのファンをパチンコホールに呼び込みたいという思惑が見え隠れします。背景には、版権使用機種が増えすぎた結果、採用できる有名コンテンツが減っていることもありますし、若年層のユーザーを増やしたいという狙いもあるでしょう」