長く低迷が続いたJ-REIT(日本版不動産投資信託)市場が活気づいている。不動産投資信託の総合的な値動きを示す東証REIT指数は、1月24日の日銀の政策決定会合で予想通り政策金利を引き上げたことを受け、懸念材料出尽くしとの見方も出て海外投資家を中心とした買いが入り、連日上昇。長く続いた下落トレンドが終了したとの受け止めも出ている。では、J-REITに投資するにはどのような点を注意すればよいか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第128回は、「J-REIT」について。
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長く低迷が続いたJ-REIT市場がにわかに活気付いています。不動産投資信託の総合的な値動きを示す東証REIT指数は、1月24日の日銀の政策決定会合以来、連日上昇しており、長く続いた下落トレンドが終了したかとの見方も出ています。
目次
そもそもJ-REITとは?
J-REITは、日本版不動産投資信託の略称で、投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど、複数の不動産を購入し、その収益を投資家に分配する金融商品です。実物の不動産購入はハードルが高いですが、J-REITを利用すれば、数万円単位で、証券会社を通じて、売買することができます。
J-REITでは、株式会社の配当金にあたる分配金が投資家に支払われます。J-REITの多くは、年に2回決算を行い、運用が順調であれば年2回分配金が支払われます。収益の90%超を分配するなど一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかからないため、収益がほぼそのまま分配金として投資家に支払われるのが大きな特長です。