先週の日経平均は週間で362.41円高
投資情報会社・フィスコが、株式市場の2月10日~2月14日の動きを振り返りつつ、2月17日~2月21日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で362.41円高(+0.93%)の39149.43円と上昇。トランプ関税を横目に見る神経質な地合いが続いたが、週末の2月限オプション特別清算指数(SQ値)算出に絡んだ思惑的な先物買いに押され39000円台で取引を終えた。
トランプ大統領が自動車や製薬業界などについては相互関税の免除を検討していると伝わったほか、週末の2月限オプションSQ値算出に絡んだ先物買いなどが観測されたことから、日経平均は13日に39500円台まで上昇する場面がみられた。週末は、SQ通過で思惑的な売買がはく落したほか、トランプ米大統領が、外国が米国製品にかけている関税と同水準まで米国の税率を引き上げる「相互関税」の導入を指示する覚書に署名したことなどから積極的な買いは一服。
日米金利が上下に振れて為替が荒い値動きとなったことも影響し、週末の日経平均は売り買い一巡後、39300円水準でのもみ合いとなった。ただ、企業決算がピークを迎えたことから、プライム市場の売買代金は連日で5兆円前後を記録。ソニーグループ<6758>など好決算銘柄が素直に買われるなど、投資家の良好な心理状態は確認できた。
今回のトランプ大統領が署名した「相互関税」の対象国は、ドイツやインドなど米国より比較的高い関税をかけている国のほか、日本のように規制など非関税障壁がある国を主な対象として想定しているようだ。今後、米国に輸入される自動車、半導体及び医薬品への関税措置が表明される見通しのため、関連銘柄は様子見姿勢が強まりそうだ。指数インパクトが大きい半導体株や、時価総額が大きい自動車、医薬品株の動向が重くなることで、日経平均及びTOPIXは影響を受けよう。
為替も米経済指標や日本銀行による追加利上げ観測などから1ドル150円台から154円台と振れ幅が大きくなっていることで積極的な売買が手控えられそうだ。今週は、決算発表がピークを迎えたことから証券会社によるアナリストレポートを材料とした物色が中心となり、指数の方向感は乏しいと考える。