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キャリア

地方出身者の「Fランでもいいから東京の大学へ」の痛切な思い 「田舎には何もない。とにかく都会に」「時代錯誤な文化が嫌で」「閉塞的な人間関係をリセットしたかった」

田舎特有の「時代錯誤」な文化が嫌だった

 秋田県出身のBさん(20代男性)が都内のS大学へ進学したのは、「田舎の風習、悪く言えば時代錯誤な文化が嫌だった」というのが理由だという。

「『長男なら家を継ぐよね』とか、『男なら早く働いて自立しろ』といった田舎特有の慣習が嫌でした。なので、大学進学のタイミングで東京へ出る、実家を出ることにしました。

 秋田では、家から一番近い高校でも親の車に乗って30分の距離を通学です。塾なんてありませんから、受験勉強をするにしても、何から始めたらいいのかもわからないし、友達もほとんど進学を選ばないので相談もできません。全て一人で調べる必要がありました」

 情報が少ないからこそ、時代錯誤な文化もなかなか変わらない、とBさんは言う。

「自分がどれだけ勉強を頑張っても、首都圏や進学校にいる生徒とは絶対的な環境の差がある。なんだかんだいっても、首都圏にいる人だと、進学にしても就職にしても情報がすぐに手に入るうえ、オープンキャンパスだって電車で簡単に行けます。田舎だと新幹線や飛行機に乗って、やっと大学を見に行けるので、物理的な距離も相当不利ですよね」

 第一志望のW大学は落ちたが、なんとかS大学に滑り込んだBさん。「偏差値はちょっと低いですが、一度都内に出てしまえばこっちのもの」だという。

「偏差値が低いとしても、古い風習から逃げられるなら全然問題ありません」(Bさん)

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