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キャリア

地方出身者の「Fランでもいいから東京の大学へ」の痛切な思い 「田舎には何もない。とにかく都会に」「時代錯誤な文化が嫌で」「閉塞的な人間関係をリセットしたかった」

大学進学は上京のチャンス(イメージ)

大学進学は上京のチャンス(イメージ)

 大学全入時代――。文科省令和6年度学校基本調査によると、大学進学率は過去最高の59.1%。なかでも東京の大学は人気で、内閣府によれば、大学進学時における都道府県別の流出入者数は東京都が圧倒的に多く、2024年で約7.8万人の純流入となっている。

 地方には大学や学部の選択肢が少ないという背景もあるが、「どの大学でもいいから、とにかく東京に行きたかった」という地方出身者は案外多い。「Fランでもいいから、地方を脱出したかった」と明かす人たちの本音に迫った。

東京での生活は海外留学に匹敵

 青森県から都内のT大学に進学したAさん(20代男性)は、現在3年生。生まれ育った街には同級生が少なく、若者が多く集まる東京に憧れた。また、「経験できるものごとの選択肢が田舎は少ない」と話す。

「実家から離れる大義名分としては、大学進学が一番いい。地元はド田舎で、遊ぶところなんてなくて、娯楽は家でゲームをするくらいでした……。

 学校帰りに好きな場所へ行けて、適当にふらふらしていても街には遊ぶところがあるような都会と比べたら、僕が住んでいたところはあぜ道と小川が流れているだけで、何も楽しいところはありません。高校の修学旅行で大阪に行ったときに、初めて一人で電車に乗ったことは今でも鮮明に覚えています。数分おきに電車が来て感動すると同時に、今田舎を出ないと、今後新しい体験はできないと思うようになりました。

 東京に進学した感覚は、同じ日本でも海外留学とも思えるほど文化が違い、実家から出て良かったと思いました。大学生活の4年間くらい楽しく生活がしたかったんです」(Aさん)

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