パスワードはアプリ任せという人も(Googleパスワードマネージャーのホームページより)
すべてのパスワードをメモしておくものの…
結局アナログな方法でパスワードを管理する人は珍しくない。神奈川県に住む自営業のBさん(50代男性)はこう話す。
「パスワード設定は、ローマ字と数字だけでいい場合もあれば、ローマ字の大文字小文字、英数、記号などから3種類以上など、ちょっと複雑なしばりがあるパターンもあるので、5つくらいの決まった文字列を組み合わせて設定します。
大体“自分ならこうするな”というものですが、とはいえすべてのパスワードを覚えるのは不可能。結局、各サービスごとのIDとパスワードを紙にメモっています」(Bさん)
Bさんのパスワード管理方法は、オンラインサービス名とIDとパスワードを紙に書いてメモするというものだが、“落とし穴”もある。
「パスワードを書いておくための小さなノートが売られていたので、これはいいと思って書き留めたのですが、そのノートを常に持ち歩くわけではないので、必要な時にすぐパスワードがわからない(笑)。しかも、新しいパスワードを設定しているのにノートを更新しなかったりして、最新のパスワードかどうか、自分で信用できません(笑)」(Bさん)
パソコンを変えたことで諦めたサービスも
都内の会社員Cさん(30代女性)は、パスワードの管理が面倒すぎて、「いくつか諦めた」と明かす。どういうことか。
「同じサービスでも、いろんなデバイスからログインできるじゃないですか。たとえば動画配信サービスではスマホでもPCでもログインして見られるし、ネット通販もIDとパスワードでどこからでもログインできます。ただ、パソコンを変えたときにいくつかのサービスのパスワードがわからなくなり、面倒になってもうそのサービスを使うのを諦めました。再設定しても、絶対にまた忘れそうなので……」(Cさん)
ネット上の危険を回避するためには、パスワードの管理は必須。とはいえ、増え続けるオンラインサービスに、そろそろ音を上げている人は案外多いのかもしれない。