閉じる ×
キャリア

学習塾が謳う“合格実績”はどこまで信じられる?表記ルールはあるが一部では“グレーゾーン表記”も横行 「難関校に○○名合格!」「実績No.1」のカラクリ

塾業界が直面する「厳しい現実」

 なぜ、このようなことが行われるのか。都内で進学塾を経営するNさん(40代/男性)が、背景にある塾業界が直面する厳しい現実を語る。

「少子化で生徒集めがとにかく厳しい。子供が減った分、1人あたりにかける教育費は増えていて、塾業界全体の売上は伸びていますが、人件費や諸経費の上昇で利益に結びつかない。顧客の減少を単価の上昇で補う段階はとうに過ぎています。ウチの塾も最寄りの小学校が合併でなくなり、中学もクラス数が減って、移転を検討しています。

 近年はライバルも多くなっています。YouTubeでは、苦手科目や分からない所を説明している動画がいくらでもありますし、サテライト授業に参入する事業者もいて、パイの奪い合い。同業者の中には、ネットに『出来る子にだけ丁寧』『科目によって当たり外れがある』などと書かれて苦しんでいるという話も聞きました。まだ直接的な影響は感じていませんが、勉強を補完するツールとしてAIが活用されるようになれば、中小の塾はバタバタと潰れるかもしれません」

 とかく合格実績を強調したがる背景には、塾業界の熾烈なサバイバル競争があるということか。

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。